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今回は、介護士にとって「受かる履歴書の書き方」を紹介します。
介護士が就職・転職をするにあたって必要になる「履歴書」。
1度の就職活動・転職活動で何社か応募するなれば、複数枚作成しなければなりません。
また、介護施設のホームページを見て、施設によって志望動機を書き換えたりするのもかなりの労力ですよね。。。
履歴書を書くのって大変だなーと思いながら準備をしているうちに、字が雑になったり少し間違っていても気にしなくなったりということもあると思います。
なにより、書類選考で不採用になると、大変な思いをして書いた履歴書が無駄になってしまうことが精神的にもきついですよね。
そうなることがないよう、書類選考で受かりやすい履歴書作成時のポイントを紹介します。
私が、年間200名程の介護職の方の履歴書作成に協力させていただいくなかで得た情報や、普段アドバイスしている内容をも盛り込んでいますので、ぜひ参考にしてください。
履歴書の重要性
まずは、なぜ履歴書が重要なのか?から説明します。
そもそも履歴書とは、学歴や職歴・資格などの情報をもとに採否の判断、給与など就業条件を決定するための証明書です。
つまり、履歴書の内容によって採否や給与が決まるということですね。
履歴書で採否や給与が決まるって、おおげさじゃない?と思われる方もいるのではないでしょうか。
面接当日から採否連絡までの流れを思い返してほしいのですが、面接当日に給与がバチッと決まることってなかなか無いですよね。
また、面接の場ですぐに採用となるケースも少ないと思います。
通常、面接が終わったら履歴書やその他証明書は施設に預けることになります。
施設側では面接の内容をもとに、預かった履歴書やその他証明書を理事長などの採用決済権がある人に稟議をあげるのです。
法人の規定に照らし合わせながら、理事長が採否の最終判断や給与などの就業条件を決定します。
その際に、理事長が見ているのは「履歴書のみ」です。
もちろん、参考程度に面接での評価などにも目を通しますが、最終的な判断は履歴書をもとにします。
理事長は面接には同席していないことがほとんどですから、履歴書で理事長にもアピールをする必要があるということです。
履歴書で見られているポイント
では、理事長などの採用決済権がある人たちは、履歴書のどのようなポイントを見ているのでしょうか?
それは、職歴と丁寧さです。
職歴については、変えることができないので割愛します。
今回ポイントとして覚えておいていただきたいのは、「丁寧に書く」ということです。
注意していただきたい点として、丁寧=きれいではないということです。
字のきれいさをいきなり上達するというのは、なかなか現実的ではないですし、採用決済権がある人も、字がきれいかどうかはそこまで重要視していません。
なぜ、丁寧に書く必要があるかですが、字からその人のある程度の性格を推測できるからです。
字はその人の性格を表すというのを聞いたことがある人もいると思います。
丁寧に書けばきれいなのに、常に走り書きをする人はせっかちであることが多かったり、、、
枠からはみ出すほど字を大きく書く人は、自己主張が強い人が多かったり、、、
枠の端に小さく書く人は、気を使いすぎる人だったり、、、
と、ある程度の性格が推測できるのです。
つまり、丁寧に書くことができる人だと思ってもらうことができれば、良い性格であると想像してもらえるのです!
・仕事も丁寧に取り組んでくれる
・おだやかな性格の人
・まじめな人
など
このような性格だと思ってもらうことができれば、受かる確率はグッとあがります。
履歴書作成時のポイント
では、具体的に履歴書作成時にどういうことに注意すれば良いのかを説明します。
①証明写真はきっちり撮ろう
②できる限り履歴書は手書きで作成しよう
③空欄の項目が無いように全て埋めよう
④職歴や資格の虚偽や詐称は絶対にNG!
私の経験上、これら4つをしっかりと守るだけで受かる確率が2倍近くにあがります。
すべて簡単にできることですので、ぜひ参考にしてください。
それでは、順番に説明していきます。
①証明写真はきっちり撮ろう
履歴書作成時のポイント1つ目は、証明写真はきっちり撮るということです。
「きっちり」とはこのようなことを指します。
・正装(スーツもしくはそれに準ずる格好)
・髪の毛はしっかりと整え、顔がはっきりと映るように
・やわらかい表情(にらみつけているような表情は△)
・3ヶ月以内に撮影されたもの(容姿が大きく変わった場合はすぐに撮り直し)
履歴書を見て、1番はじめに目が行くのは証明写真であることがほとんどです。
きっちり撮影された証明写真であれば、経歴や志望動機にさらに興味を持ってもらえます。
しかし、きっちり撮影されていない証明写真が貼られている履歴書についてはどうでしょうか?
読み進めたくなくなりますよね。。。
履歴書の第一印象を決める証明写真はきっちり撮影するようにしましょう。
②できる限り履歴書は手書きで作成しよう
履歴書作成時のポイント2つ目は、できる限り履歴書は手書きで作成するということです。
アプリやパソコンで履歴書を作って、それをコンビニにアップロードして印刷するなど、簡単に履歴書を作成することができるようになりました。
インターネット上には無料の履歴書フォーマットがたくさんあります。
それをコンビニで印刷するだけですので、1枚10円程度で履歴書を作成することができるのです。
履歴書を購入するとなると100円以上はかかりますし、アプリやパソコンで入力するよりも、書くほうが時間はかかります。
さらには、アプリやパソコンで間違えても修正できるというわけではなく、書き直すことができないので間違うことができないプレッシャーもかかりますね。。。
そんなデメリットだらけに思える手書きの履歴書ですが、手書きの履歴書には大切なメリットがあるのです。
それが、手書きの履歴書は「想いが伝わりやすい」ということです。
イメージしていただきたいのですが、恋人や友人、家族からもらう手紙で、手書きの手紙か入力された手紙どちらのほうが嬉しいでしょうか?
大半の人は、手書きの手紙なのではないかと思います。
手書きに喜びを感じるのは、いくつか理由があります。
・自分のために時間を使ってくれたと思えるから
・字から感情が伝わることがあるから
・入力が主流になってきているが、あえて手書きとなるとインパクトがある
など
手書きは大変なことも多いですが、それ以上にアプリやパソコンで作成した履歴書には無いメリットがあります。
③空欄の項目が無いように全て埋めよう
履歴書作成時のポイント3つ目は、空欄の項目が無いように全て埋めるということです。
氏名や住所、経歴などは当然埋めると思います。
ほとんどの人が空白のままにしている項目は、「備考欄」です。
備考欄に書く内容ですが、基本的にはこのような内容です。
・健康面や体調面で施設側が考慮しなければならないこと
・求人で出ている以上の希望収入
・特別な家庭の事情や、それに伴う勤務シフトの希望
もし、これらのことで書くことがない場合は、「貴社規定に準じます。」とだけ記載してください。
空欄が無い履歴書を作ることで、丁寧な印象を与えることができるのです。
④職歴や資格の虚偽は絶対にNG!
履歴書作成時のポイント4つ目は、職歴や資格の虚偽は絶対にしないということです。
職歴が多すぎて履歴書に書ききれない、、、
短期退職を隠して職歴を見栄えよくしたい、、、
など、履歴書の印象を良くしたいと思う人は多くいると思います。
資格については資格証を提出することになるので、基本的には虚偽をすることは難しいですよね。
でも、職歴についてはバレない可能性もあるので一度は履歴書の内容を「盛る」ことを考えたことがあるのではないでしょうか?
仮に、履歴書の職歴を変えたとしても、バレることってほとんどありません。
ただし、バレたときのリスクがあまりにも大きいので、絶対にしないでください。
経歴詐称自体は犯罪ではありませんが、ほとんどの施設が経歴に偽りはないことを誓約させるような契約書や誓約書を準備しています。
それに署名・捺印する以上、経歴詐称が発覚した際にはその施設内での処罰を受けることになります。
●処罰一例
<入社前>
・内定取り消し
・選考不採用
<入社後>
・減給や解雇などの懲戒処分
介護業界では、以前働いていた人と転職して同じ職場になるというのは、よくあることです。
思ってもいないところから経歴詐称が発覚する可能性もありますし、会社が調査すれば簡単にわかってしまいます。
非常に大きなリスクですので、経歴や資格の虚偽はやめておきましょう。
介護業界未経験者向け
ここまでで、履歴書の重要性と履歴書作成時のポイントを紹介してきました。
これから、具体的な履歴書の書き方を紹介していきます。
まずは介護業界未経験の人の履歴書の職歴と志望動機の書き方を紹介します。
職歴の書き方
介護業界が未経験の人の職歴の書き方のポイントですが、「会社名のうしろに(職種や業務内容)をつける」ということです。
<職歴記載例>
株式会社○○(プリンターのルートセールス業務)
○○株式会社(コールセンターでのオペレーター業務)
など
このように記載することで、他業界からの転職であり介護未経験であることが一目瞭然でわかります。
職種や業務内容を書いてくれていて丁寧だという印象を与えることもできます。
さらには、面接でも説明する手間が省けますので一石二鳥ですね!
志望動機の書き方
介護業界未経験の人が履歴書を書くときに一番迷うのが、志望動機をどのように書くかですよね。
以下、志望動機を書くときのポイントをお伝えします!
・過去の職歴で活かせそうなことをアピールする
・まじめに取り組むということをアピールする
・介護士として頑張りたいことをアピールする
この3つをそれぞれ一文ずつ書くことをオススメします。
例を2つ用意しておりますので、参考にしてみてください。
<例①>
過去のルートセールスの経験から、相手の話を聞くことが得意です。
入居者様にとって、良い話し相手になることができると思います。
話し相手になるだけではなく、信頼してもらえる介護士になるために
先輩職員からの指導・アドバイスを前向きに実行します。
介護士として長期的に働くうえで、まずは介護福祉士取得を目標に
取り組んでいきたいと思っております。
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<例②>
過去のコールセンターのオペレーター業務の経験から、
スムーズなコミュニケーションを取ることに自信があります。
先輩職員との報連相もしっかりと行うことができ、良い人間関係を築くことが得意です。
教えてもらうばかりではなく、自分から進んで吸収するよう努めます。
今後は長く介護業界で働きたいので、まずはしっかりとしたスキルを
つけることから始めたいと思っています。
このように、ポイント1つを一文程度でまとめることができれば、ちょうど良い長さの志望動機が完成します!
介護業界経験者向け
次に、介護業界経験がある人の履歴書の職歴と志望動機の書き方を紹介します。
履歴書作成のアドバイスをしているなかで、「職歴には施設名と法人名のどちらを書けば良いの?」などの質問を頂くことがあります。
詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
職歴の書き方
介護職経験がある人が職歴を書く際に迷うことが多い2つの質問とその回答を紹介します。
Q1.職歴には施設名と法人名のどちらを書けば良いのか?
A1.以下の例のようにどちらも書きましょう。
いくら介護業界の面接官とはいえ、知らないい施設名や法人名があることもしばしば。
法人名・施設名・就業していた施設形態までがひと目でわかれば、すごく丁寧ですよね!
Q2.非常勤で働いていたことや、非常勤から正社員になったこともあるが、どのように書けば良いのか?
A2.以下の例を参考にしてください!
こちらの質問も先程と同じで、ひと目でわかればすごく丁寧ですので、きっちり書くようにしましょう。
Q.1とQ.2を例にするとこのような感じです。
<例>
社会福祉法人○○ 特別養護老人ホーム△△ 正社員として勤務
医療法人○○ 介護老人保健施設△△ 非常勤として勤務
株式会社○○ デイサービス△△ 入社時は非常勤、×年×月より正社員として勤務
など
職歴を細かく書くのは、面接官や採用決済権のある理事長が見たときにわかりやすくするためです。
少し面倒ではありますが、より良い印象をゲットできますよ!
志望動機の書き方
介護業界経験者が志望動機を書くときのポイントを紹介します。
・過去の介護経験を活かすことができることをアピール
・まだまだ勉強したいということをアピール
・入居者、利用者のために頑張りたいということをアピール
これらのポイントを踏まえて、例を紹介しますので参考にしてみてください。
<例①>
私は過去に、特別養護老人ホームで5年間勤務してきました。
これまでで得た重介護者に対する介護スキルを活かすことができると思います。
ただ、介護付き有料老人ホームでの就業経験はないので、
まずは先輩職員から積極的に学んでいきます。
いち早く成長し、入居者様から信頼される介護士になります。
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<例②>
私は過去に、デイサービスで3年間勤務してきました。
送迎も担当しており、ワンボックスクラスまで運転可能です。
レクリエーションもたくさん実施してきましたが、
これからも勉強してより良いレクリエーションを提供できるよう取り組みます。
利用者様が、毎日会いたいと思うような介護士になるよう努力します。
このように3つのポイントを踏まえて書くことで、まとまった文章になります。
また、経験をアピールしながらも向上心を見せることができるので、評価があがりやすくなるのです。
まとめ
今回は、受かる履歴書の書き方ということをテーマに、履歴書の重要性から作成時のポイントや例文まで紹介してきました。
履歴書を書くことは大変なことですが、気持ちを込めて丁寧に書くことで、しっかりと相手に気持ちが伝わります。
結果として、良い評価をもらえやすくなるので、受かる可能性が高くなるのです。
ぜひ参考にしていただき、丁寧な履歴書で自信を持って面接に挑んでください!
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。