介護職は他の仕事よりも給与が低いと言われてますが
実際にはどれくらいの金額をもらっているのでしょうか。
今回は、①全体、②勤続年数、③保有資格、④サービス種類別、⑤地域別、⑥法人別について
介護職の平均給与を公開していきます!
転職の際の参考にしてみるのも良いかもしれませんね!!
1.介護職の平均給与って、どこで調べてるの??
多くのサイトは、厚生労働省から発表されている資料を元にしていると思います。
資料のページ数は100は超える時もあります。。。
給与の事情を知りたい場合は、必要なところだけを見ることをおすすめします。
今回の記事で参考にした厚生労働省の資料はこちら
① 平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要
URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30gaiyou.pdf
②平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果
URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30kekka.pdf
1.1 介護職の給与に大きく影響するのは処遇改善加算か!?
働く職によって介護職員処遇改善加算は違います。
※介護施設がその処遇改善加算を職員の給与に当てるか別の話です。
処遇改善手当の金額や支給方法は事業所ごとに異なりますので、事業所に確認するなどしてご注意下さい
加算の種類
介護職員処遇改善加算(II)を取得(届出)している事業所における加算(I)を取得することが困難な理由をみると
「職種間・事業所間の賃金のバランスがとれなくなることが懸念されるため」が44.4%
「昇給の仕組みを設けるための事務作業が煩雑であるため」が37.2%となっている。
詳細基準
・加算(I): 37,000円相当(キャリアパス要件I、キャリアパス要件II、キャリアパス要件III、職場環境等要件の全てを満たす場合)
・加算(II): 27,000円相当(キャリアパス要件I、キャリアパス要件II、職場環境等要件の全てを満たす場合)
・加算(III): 15,000円相当(キャリアパス要件I又はキャリアパス要件IIのどちらかを満たすことに加え、職場環境等要件を 満たす場合)
・加算(IV):(III)×0.9相当(キャリアパス要件I、キャリアパス要件II、職場環境等要件のいずれかを満たす場合)
・加算(V):(III)×0.8相当(キャリアパス要件I、キャリアパス要件II、職場環境等要件のいずれも満たしていない場合)
加算の算定要件
・キャリアパス要件I:介護職員の職位、職責又は職務内容等に応じた任用等の要件、賃金体系を定め、全ての介護職員に周知していること。
・キャリアパス要件II:介護職員の資質向上のため計画を策定し、研修の実施又は研修の機会を確保し、全ての介護職員に周知していること。
・キャリアパス要件III:介護職員の経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給する仕組みを設け、全ての介護職員に周知していること。
・職場環境等要件:職場環境等の改善(賃金改善を除く)を実施し、全ての介護職員に周知していること。
例)事故・トラブルへの対応マニュアル等の作成による責任の所在の明確化、こころの健康等の健康管理面の強化等
ポイントは介護施設によって処遇改善手当の金額が違うこと
→介護施設が受け取る金額が高い程、良い職場の可能性が高い。(職員が受け取る金額ではなく)
参考URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30gaiyou.pdf
2.介護職の給与は上がるのか!?
結論、年々介護職の平均給与は上がっています!
「定期昇給を実施(予定)」が69.9%、「各種手当の引き上げまたは新設(予定)」が31.3%、「給与表を改定して賃金水準を引き上げ(予定)」が21.1%となってます。
参考URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30gaiyou.pdf
では、実際にどれだけ給与をもらっているのか?
去年と比べてどれだけ増加しているかも合わせて見ていきましょう。
3.介護職の平均給与
これから紹介する平均給与は基本、介護職員処遇改善加算(I)~(V)を取得(届出)している事業所の介護職員を対象にしています。
※注意事項
①介護職の月給・常勤者を中心に紹介しています!
(処遇改善や平均をとる枠組みによって違うので、多少上下するので参考程度にして下さいね)
②処遇改善加算(I)~(V)を取得(届出)している事業所のみを対象としているため、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅を除いているものがあります。
③中には、平均よりずば抜けて給与が高い介護施設もあり、低い介護施設もあるので情報は目安にすることをおすすめします。
(給与が高すぎる施設には何か問題あることもありますしね。。。)
3.1 全体平均の給与(職種別)
参考URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30gaiyou.pdf
介護職員処遇改善加算(I)~(V)を取得(届出)している事業所における介護職員 (月給・常勤の者)の平均給与額について
平成29年と平成30年の状況を比較すると、 10,850円の増となっている。
(参考)介護職員の平均給与額の内訳
さっきの表は総支給、この表は平均の基本給・手当の内訳です。
参考URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30gaiyou.pdf
(参考)非常勤の介護職員の平均時給
注1)平成29年と平成30年ともに在籍している者の平均基本給額を比較している。
注2)平均基本給額は10円未満を四捨五入している。
参考URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30gaiyou.pdf
3.2 勤続年数別の平均給与額(介護職員)
注1)平成29年と平成30年ともに在籍している者の平均給与額を比較している。
注2)平均給与額は基本給(月額)+手当+一時金(4~9月支給金額の1/6)
注3)平均給与額は10円未満を四捨五入している。
注4)勤続年数は平成30年9月までに勤続した年数であり、同一法人の経営する施設・事業所における勤続年数は通算して計上している。
注5)勤続1年の者の差額が大きくなっているのは、例えば、平成29年4月から勤務を開始した介護職員の場合、平成29年6月期の賞与の算定に係る勤続月数が他の職員に比較して短いため、賞与の支給額が相対的に低くなることによって、平成29年9月の平均給与額が低くなることが 一つの要因として考えられる。
参考URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30gaiyou.pdf
3.3 保有資格別の平均給与額(介護職員)
注1)「実務者研修」とは、実務者研修、介護職員基礎研修及びヘルパー1級をいう。
注2)「介護職員初任者研修」とは、介護職員初任者研修及びヘルパー2級をいう。
注3)平成29年と平成30年ともに在籍している者の平均給与額を比較している。
注4)平均給与額は、基本給(月額)+手当+一時金(4~9月支給金額の1/6)
注5)平均給与額は10円未満を四捨五入している。
注6)勤続年数は平成30年9月までに勤続した年数であり、同一法人の経営する施設・事業所における勤続年数は通算して計上している。
参考URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30gaiyou.pdf
3.4 サービス種類別の平均給与額(介護職員)
介護職員の平均給与額等(月給の者),サービス種類別,勤務形態別(加算(I)を取得している事業所)になります。(H30年時調査)
この表は管理者(主任、リーダー、サブリーダー等職場のまとめ役の職位や訪問介護におけるサービス提供責任者)を含む給与平均になります。
参考URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30kekka.pdf
介護職員の平均給与額等(月給・常勤の者),サービス種類別,経営主体別(加算(I)~(V)を取得している事業所)
(参考)管理職におけるサービス種類別の平均給与額(介護職員)
1)通所介護事業所には地域密着型通所介護事業所を含む。
2)「管理職」とは、主任、リーダー、サブリーダー等職場のまとめ役の職位や訪問介護におけるサービス提供責任者をいう。ただし、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設におけるユニットリーダーは除く。
3)平成29年と平成30年ともに在籍している者の平均給与額を比較している。
4)平均給与額は、基本給(月額)+手当+一時金(4~9月支給金額の1/6)
5)勤続年数は平成30年9月までに勤続した年数。
6)勤続年数について、同一法人の経営する施設・事業所における勤続年数は通算して計上している。
7)年齢は平成30年9月30日時点の年齢。
8)計数のない場合は「-」、統計項目のあり得ない場合は「・」、集計対象数が10未満の場合は「・・・」と表章している。
9)金額は、10円未満を四捨五入している。
3.4 地域別の平均給与額(福祉施設介護員)
福祉施設介護員のみ(ホームヘルパー等を除く)の平均給与になります。
参考:平成30年賃金構造基本統計調査
URL:https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001113395&tclass2=000001113397&tclass3=000001113406
3.5 法人別の平均給与額(介護職)
法人別で平均給与を出してますが、経営主体は加算(I)~(V)を取得している事業所であるため、営利法人は低くなってる傾向はありますので、ご注意下さい。(有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅を除くため)
ただ、社会福祉法人と医療法人は高いですね!(賞与を考慮すると順位は変わると思います。)
参考:平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果
URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30kekka.pdf
以上です。
4. 結局、給与が高い介護施設はどこ?どうしたら良いのか??(まとめ)
今回は、①全体、②勤続年数、③保有資格、④サービス種類別、⑤地域別、⑥法人別について
介護職の平均給与を紹介しました。
結論:
- 勤続年数を長く働く(可能であれば、同じ介護施設が望ましい)
- 保有資格は、介護福祉士が良い
- 老人福祉施設(特養)か老人保険施設は高い
- 東京・神奈川・奈良・大阪の平均給与は高い。
- 社会福祉法人か医療法人が望ましい
※注意事項
①介護職の月給・常勤者を中心に紹介しています!
(処遇改善や平均をとる枠組みによって違うので、多少上下するので参考程度にして下さいね)
②処遇改善加算(I)~(V)を取得(届出)している事業所のみを対象としているため、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅を除いているものがあります。
③中には、平均よりずば抜けて給与が高い介護施設もあり、低い介護施設もあります!
そのため、あくまで情報は目安にすることをおすすめします。
(給与が高すぎる施設には何か問題あることもあるので、判断基準になれば幸いです!)
以上です。
皆さんの転職の参考になれば幸いです!
(2019/10/23時点)