介護職に従事する方の多くが夜勤が伴いますよね。そんなあなたの、夜勤の休憩時間は適切か、違法ではないかについて解説していきます。
1.夜勤とは何時から何時?
夜勤とは一般的に深夜労働を指すことが多いそうです。では、深夜労働とは具体的にいつの時間帯の勤務のことを指すのでしょうか。
労働基準法には、午後10時から翌日午前5時までの時間帯を深夜労働と定義されています。この時間帯の勤務が「夜勤」にあたるようですね。
2.夜勤時の休憩時間は?
夜勤の休憩時間は何時間は適切かご存知でしょうか?
実は、労働基準法には、夜勤であるかないかに関わらず休憩時間が以下のように定められています。
「使用者は、労働時間が6時間を超える場合においては少なくとも45分、8時間を超える場合においては少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない」
したがって、その日の勤務時間が、8時間を超えると、最低でも1時間の休憩が与えられることになります。
介護業界では夕方(午後4時頃)〜翌朝(午前8時頃)の時間での勤務が組まれている施設もよくあると思います。
この場合であっても、法律上は1時間の休憩のみで良いと言うことになります。
3.あなたの施設は大丈夫?
労働基準法で記されている休憩時間を見て、少ないなと感じた方も多いと思います。しかし、これは少なくとも上記の時間は必ず取得させることが義務になっています。
したがって、あなたの休憩時間がこれよりも少ない場合は違法になります。
また、
「休憩時間は労働者が権利として労働から離れることが保障されていなければなりません。」と厚生労働省は明言しており、待機時間等のいわゆる手待時間は休憩に含まれません。
したがって、あなたの施設は、待機時間が休憩時間として扱われてはいませんでしょうか。
4.本当に困ったら相談しましょう
医療・介護の現場では、人の命を支える仕事である以上、突発的な緊急対応の仕事が発生する事もあると思います。
そのため、適切な休憩時間の確保が難しい事も多いのではないでしょうか。
しかしながら、使用者である施設が、その現状に甘んじて、対策に乗り出さない場合や、そうした実態が本当に困った場合は、専門家に相談するのも一つの手だと思います。
まとめ
夜勤であるかないかにかかわらず、労働時間の長さに応じて、適切な休憩時間を取得する権利が労働者にはあります。また使用者はその時間を付与しないと違法になってしまいます。
介護業界は、特殊ではありますが、「仕方ない」では済まされません。こうした問題に前向きに向き合う業界になる事を願っています。